■18時のオンナ

こんにちは。

三が日はいかがお過ごしですか?


先日、家内の友人がわが家に遊びにきました。
彼女は36歳。7歳の女の子と3歳の男の子を持つ2児の母です。


一方、別の顔も持っています。
某大手光学機械メーカーの営業部長でもあるんです。
部下は80人ほどいます。


彼女の1日の生活を聞いてみると、
こんな感じ。


・4時:起床
・4時〜5時:子どもたちのお弁当づくり&掃除
・5時〜6時:子どもと夫の朝食づくり&シャワー
・6時〜7時:朝食&夫のシャツのアイロンがけ
・7時〜7時30分:下の子を保育園に連れていく
・7時30分〜8時30分:通勤電車に揺られる
・8時30分〜18時:会社にて部長職をこなし、18時ジャストに帰社
・18時〜19時:電車に揺られ、下の子を保育園に迎えに行く
・19時〜19時30分:夜食の準備
・19時30〜20時:夜食
・20時〜21時:子どもをお風呂に入れる
・21時以降:帰宅した夫の夜食作り、子ども寝かしつけるなど
・23時:やっと自分の時間
・24時:就寝





こうして書いているだけで僕が疲れてくるくらい
ハードな毎日のよう。


彼女にとっての最大の戦いは
・18時ジャストに帰社
という点。


やはり周りの管理職はもっと遅くまで働いているようで、
早く帰る彼女に対して、白い目を向けてくる輩が多いのだとか。


また、部下の数も多いため、
18時以降に部長である彼女に決済を仰げないことで
陰口をたたく人間もいるようです。


でも彼女は、35歳のときに部長に大抜擢されたスーパーウーマン。
旧態依然とした体制で、会社の業績がどんどん下落して中、
会社に大きな変革をもたらすうえで、経営者が「改革の象徴」として
抜擢したのが彼女でした。


部下には50代のおじさん達もたくさんいるわけです。


彼女は何事に対しても判断が早く、営業力もあり、話も上手。
人柄もとても魅力的で、仕事ができるのが話しているだけでわかります。


そんな彼女へのやっかみが
「18時に帰るなんて無責任」
というトンチンカンな批判につながる。


でもね、彼女は子ども達の世話をするため
どうしたって19時までには帰らなければならない。
部長職に抜擢される際、会社側にもそれを説明して
「それでもいいから、キミが部長になってくれ!」と言われているわけです。


「帰るとき、みんなの視線が気になる?」と僕が聞くと、

「最初はね。でも最近は全然気にならない。
18時までに帰ることが決まっているから、
仕事の優先順位が明確に付けられるの。
人に任せられることは任せちゃうし」と、彼女。


彼女が抱える案件数はとても多い。
でも、限られた時間の中でそれをどうこなすかを考えることで、
業績を効率よく伸ばす方法やマネジメントスキルが上がったというのです。
これを聞いて、僕はつくづくこう思う。




制約があったほうが人は成長する。




18時に帰らなければいけない、
というのはスキルの低い人にとってはマイナス要因です。
でも彼女は逆に、その制約をプラスに転換した。


これはビジネスにおいてとても重要なことです。
映画「ジョーズ」が、サメの形全体を作る予算がなかったため、
背びれの部分だけを作ってそれを水面に出して撮影した結果、
かえって緊迫した映像になったというのは有名な話。


あなたが今、「これさえなければ…」と思っていることを
「これがあるからこそ…」とちょっとだけ発想をかえてみたらどうだろう?



彼女は食事をしながらさらっとこう言っていました。
「男が1時間悩んでいることを、私は1分で即決するわ。
今度は17時30分に帰ることを目指してみようかな」



まったく、大した女だ。


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黒川精一

2009/01/02(金) | ビジネス | トラックバック(0) | コメント(0)

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